坂本夏子

アーティストトーク
Summer Homework : 坂本夏子、絵画の課題
 
「Tiles | Signals ─ unexpected dimensions」展では、新藤淳氏と梅津庸一氏を迎え、
出品作家の坂本夏子とともに3人によるトークイベントを開催します。

坂本は自身の代名詞とよばれるような作品に固執することなく常に新しい方法論を求めて絵画を描き続けてきました。前回行われた2019年の個展ではそれまでの絵画の特徴として現れていた物語性が抽象的なモチーフによって大きく変化していましたが、本展ではより抽象的な絵画を発表し、展覧会カタログ掲載の新藤淳氏とのメールによる往復書簡では、
その変化の理由にも迫っています。
今回のトークでは、坂本による今回の作品についての解説をはじめ、往復書簡に収まりきらなかった議論を起点に、過去にパープルームで活動を共にした梅津氏を交えて
坂本の絵画の課題を掘り下げます。
美術史的観点から、美術家の視点から、坂本の今回の作品はどのように見えるのでしょうか?
それぞれお2人で対談や往復書簡での対話をしたことはあっても、3人では今回がはじめてのトークイベントとなります。坂本作品を知る方だけでなく、美術や絵画に関心がある方に広くご覧いただきたい、ここだけのスペシャルなイベントです。是非会場にお越しください。

【トークへのコメント・坂本夏子】
絵を描くことは、終わりのない課題を解き続けることでもあります。
自分の絵や過去の画家が描いてきた絵たちの中に、次の絵の課題の種をもらうこともあります。そして描く中でまた別の課題の種がいくつも生まれてきます。
絵の中の造形についての課題もあれば、テーマとしての課題もあります。
それらが重なり連鎖しながら絵具に巻き込まれています。
そこには描いた本人に見えていないものもあるかもしれません。
新藤さんとメールで往復書簡をしたのは展覧会ができる前で、まだできていない絵も含めて今回の絵についての対話をしましたので、あらためて話の続きもできたらと思います。
梅津さんとは2013年頃に油絵で共作をして以来、具体的な絵の話をするのは久しぶりです。
彼が2019年から取り組んでいる陶芸作品と絵画の課題は、制作の中でどう関連していたり引き継がれたりしていくのかなども聞いてみたいです。
3人で絵画や今後の課題についての議論ができるのを楽しみにしています。

年月日: 
8月5日 (土曜日)

時間:
18:00 - 20:00

ゲスト:
新藤淳
梅津庸一

開催地: Kanda & Oliveira, 3F
言語: 日本語
予約は必要ありません。
このイベントは記録用に録画されますが、公開されることはございません。ご了承ください。
 
ゲスト登壇者プロフィール

新藤淳
1982年生まれ。国立西洋美術館主任研究員。
主な展覧会企画(共同キュレーションを含む)に
2009年「かたちは、うつる」
2014-15年「フェルディナント・ホドラー展」
2015年「No Museum, No Life?-これからの美術館事典」
2016-17年「クラーナハ展 ―500 年後の誘惑」
2018-19年 特別展示「リヒター|クールベ」
2021年「山形で考える西洋美術|高岡で考える西洋美術──〈ここ〉と〈遠く〉が触れるとき」

共著書に
『版画の写像学』(ありな書房)、『ラムからマトン』(アートダイバー)、
『ウィーン 総合芸術に宿る夢』(竹林舎)、『ドイツ・ルネサンスの挑戦』(東京美術)など。


梅津庸一
1982年生まれ。美術家。
「美術とはなにか?」、「つくるとはなにか?」という根本的な問いにさまざまな角度から挑んでいる。
絵画、パフォーマンスを記録した映像をはじめアートコレクティブ「パープルーム」の主宰、
非営利ギャラリーの運営、キュレーション、テキストの執筆とその活動は多岐に及ぶ。

近年の主な個展
2023年「プレス機の前で会いましょう 版画物語 作家と工人のランデヴー」NADiff a/p/a/r/t、東京
    「フェアトレード 現代アート産業と製陶業をめぐって」Kanda & Oliveira、千葉
2022年「緑色の太陽とレンコン状の月」タカ・イシイギャラリー、東京
    「窯業と芸術」gallery KOHARA ほか、滋賀
2021年「ポリネーター」ワタリウム美術館、東京
    「平成の気分」艸居、京都

近年の主なグループ展
2023年「森美術館開館 20 周年記念展 ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」森美術館、東京
2021年「平成美術:うたかたと瓦礫デブリ 1989‒2019(パープルーム《花粉の王国》)」京都市京セラ美術館、京都

作品集
『ラムからマトン』(アートダイバー)
『ポリネーター』(美術出版社)
2023年7月30日